
歴史、古民家、城、自然が好きな方にオススメの場所。
岐阜県大垣市にある「すのまた宿 池田屋脇本陣」について♪
墨俣一夜城址公園と犀川堤の周辺散策の際に一息♪
実際に訪れた時のレポートです!
訪れたのは、2025年4月5日(土)
800年の歴史ある「すのまた宿 池田屋脇本陣」
基本情報
歴史ある御屋敷・大名行列が行き交う墨俣宿
「すのまた宿 池田屋脇本陣」は、鎌倉時代からこの地を統べた安藤家の御屋敷です。
墨俣安藤家は、室町時代に北方城主を務めた安藤(安東)守就(1503年生)の系列とされ、岐阜城の稲葉家、大垣城の氏家家と共に西美濃三人衆として知られる領主階級の一人です。
安土桃山時代には、美濃の蝮といわれる斎藤道三や、織田信長の武将を務め力を誇りました。
江戸時代になると、町民の身分となり造り酒屋を営みましたが、参勤交代の宿として本陣・澤井家にならび脇本陣を務めました。
そして、「すのまた宿 池田屋脇本陣」は多くの大名らを迎え入れました。
大きな大名行列では、300人を超えたとされています。
墨俣宿の歴史背景
室町時代【1566年】豊臣秀吉(木下藤吉郎)が城(砦)を築く
戦国時代
安土桃山時代【1600年】関ヶ原の戦い 徳川家康が勝利の後、帰城の際に墨俣を通過する
【1602年】美濃路誕生
江戸時代【1603年~】参勤交代
明治時代【1891年】濃尾地震で墨俣の100%が全半壊
【1892年】脇本陣(安藤家)の再建
天下分け目の戦い「関ヶ原の戦い」で勝利した徳川家康が勝利の行軍に使った「吉礼街道」は墨俣を通っており「美濃路」という脇街道として東西の往来に使われることになります。
こうして、墨俣の町は参勤交代の大名行列、西から江戸に向かう商売人などの物資流通の拠点にもなり大いに栄えました。
「墨俣一夜城」周辺は、歴史が育んだ美しい風景として「大垣市景観遺産」に登録されています。
散策の途中に「ほっとコーヒー」で一息♪
訪れたのは、「墨俣一夜城」周辺で開催されていた「すのまた桜まつり」の散策の途中です。
桜まつりは、賑わっていて人も多かったので、少し静かな場所でゆっくりしたいという思いがあり、近くにあるカフェを探して見つけました。
訪れた時間は、10:30頃。入店した時は他のお客さんは無く、その後、少しして3組くらいのお客さんが来店。

テーブル席、カウンター席、座敷とあり落ち着ける空間です。

和の雰囲気の美濃焼の器で熱々の美味しいコーヒー♪
カップの持ち手がないので、熱いのでお気を付けください😅
ナッツ、ドライフルーツがコーヒーに良く合い、美味しかったです♪

昼食には、まだ早い時間でしたので、コーヒーだけ注文しましたが、ランチも美味しそうです♪
薬膳マイスターがつくる「せいろ蒸しご膳」など。旬の野菜が使われ、とっても体に良さそうです。
期間限定のメニューもあり、季節ごとに味わえるのも嬉しいです。

座った座敷の後ろには、レトロなかまどあります。今も使えるようです。
いにしえの趣を今に♪「古民家再生」
濃尾震災直後の1892年頃(明治25年)に再建された母屋部分と明治46年に増築された旧脇本陣の座敷は倒壊前に建てられた家(1745年)の古材が再利用されており、270余年の時を経て古の趣を今に伝えられています。
歴史ある御屋敷を改修し、古民家再生ショールーム、宿、カフェとして一般公開されています。


築130年の古民家が変身!
実際に脇本陣だった築130年の御屋敷がここまで再生するとは、驚きです!
日本の古き良きもの、日本の情緒が継承されています。







古民家ショールームを見学
美味しいコーヒーを飲んで一息ついたところで、古民家ショールームを見学させていただきました。
500年以上も栄えていた安藤家の御屋敷を無料で見えるのは嬉しいです。
お店の方が、とっても丁寧に案内・説明してくださいました。



囲炉裏のある部屋から見えるの奥の畳には、縁起物の「ひょうたん」がモチーフとして使われています。墨俣一夜城を立てた豊臣秀吉の馬印に「ひょうたん」が使われたとされていて、墨俣の町らしい演出です。
囲炉裏のある部屋から奥の部屋へと続きます。




床の間のある部屋のテーブルに飾られた、陶器で作られた美しい「百人一首」がとっても素敵です♪



昔の造りの急な階段で2階に上がると、寝室、テーブル&椅子の部屋もありました。


2階に上がった部屋から、1階のカフェが見えました。
静かで落ち着いたカフェは、散歩の途中など1人でも気軽にくつろげる空間です。
満天星つつじの庭
北と南の庭には、樹齢270年といわれる「満天星つつじ」が植えられています。
「満天星(どうだん)」と書くのは、白い花が葉が出る前に咲き、その咲く様子が満天の星を散らしたように美しいので、それにあてたものと言われています。
5月頃に白いスズランに似た釣り鐘型の花が咲きます。秋になると葉が赤くなり紅葉も楽しめます。
満天星つつじといえば、低木ですが、こちらは大きく立派な満天星つつじです。

庭に植えられている樹木のほとんどが、日本古来の在来種である古式な庭です。
満天星つつじの他に、柏の木なども植えられています。
昔の人々が和室から風情がある庭を眺めていたのかと思うと、歴史を感じます。

古い樹木の幹には、ウロ(穴があいて空洞になっているところ)ができています。
それでも、緑の葉が出ていて、とっても生命力を感じました。
樹木に宿る精霊「木霊こだま」がいるような雰囲気です。
つりびな
彩り豊かな花、野菜、動物などの吊るし雛(つりびな)が飾られています。
墨俣宿界隈では2月下旬から3月の桃の節句頃まで、「つりびな小町めぐり」が開催されます。


レジのところには、鳥のつりびなも。お茶などお土産の販売もありました。

まつりの山車も模型が再現されていました。
細部までとても細かく作られていて、実際に動かすことも出来ました。
色々なものを楽しく見学させていただき、とても勉強になりました。
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